Google ドライブと連携する自動印刷で印刷が止まったり不安定になる。
このアプローチは OneDriveや Box、 Dropbox などクラウドストレージと連携する他のソルーションにも適用できます。
最初に原因が「クラウド対応自動印刷」側にあるのか 「Google ドライブ」側にあるのかの切り分けが重要になります。
-  常駐している「クラウド対応自動印刷」を一旦終了して ”監視フォルダー”に印刷対象のファイルが入ってくるかを目視で確認します。(リモート側でファイルを同期フォルダーに入れている必要があります。)
しばらく待っても「監視フォルダー」にファイルが入ってこなければGoogle ドライブ側に原因がある可能性が高いです。 -  上記  1. がOKであればそのまま「クラウド対応自動印刷」を起動します。
「クラウド対応自動印刷」を起動しても印刷が開始されない場合は
正常に動作しない/印刷されない場合の対処と問い合わせ方法
https://caprint.bear.co.jp/print-failure/
を参照しメールで弊社サポートにお問い合わせください。 - Google ドライブを停止して「クラウド対応自動印刷」だけで正常に動作していることを確認することも重要です。
 
Google ドライブのフォルダー同期が不安定な時の原因の切り分け方法:
概要
Google ドライブ(Drive for desktop / Backup and Sync)の同期が不安定なときは、影響範囲→ネットワーク→認証→クライアント→ファイル固有→端末環境→ログの順で切り分けると最短で原因に到達できます。以下は現場で使える段階的チェックリストと具体的操作の優先順です。
1 影響範囲と再現性の確認
- 確認事項
- 問題は「そのPCだけ」か「同一アカウントの他端末(別PC/スマホ)」でも起きているか。
 - 特定フォルダーや特定ファイルだけか、全体の同期が不安定か。
 - 発生タイミング(起動直後、ファイル更新時、ネットワーク切替時など)。
 
 - 判断
- 複数端末で同じ → アカウント側・クラウド側・共有設定の問題を優先。
 - そのPCだけ → ローカルクライアント・OS・ネットワークの問題を優先。
 
 
2 ネットワークと接続の切り分け
- すぐ試すこと
- 別ネットワーク(スマホテザリング等)で同期を試す。
 - VPN、プロキシ、社内ファイアウォールを一時的に切って検証する。
 - 帯域制限(他の大容量アップロード/ダウンロードが無いか)を確認する。
 
 - 判断基準
- ネットワーク切替で改善 → ネットワーク遅延・パケットロス・プロキシやFWによるブロックが原因。
 
 
3 アカウント認証と同期対象設定
- チェック項目
- Drive for desktop で正しい Google アカウントにサインインしているか。
 - アカウントのセッション切れ、2 段階認証の再承認要求がないか。
 - 同期設定(マイコンピュータ同期 / マイドライブの同期 / ストリームかミラーか)を確認する。
 
 - 対処手順
- サインアウト→再サインイン、または「アプリのリンク解除」→再リンクを行う。
 - 別アカウントとの競合があれば不要なアカウントをログアウト。
 
 
4 クライアント(Drive for desktop)の状態確認と対処
- 確認事項
- タスクバー/メニューバーのアイコンの状態(エラー表示・同期保留・サインイン要求)を確認する。
 - クライアントが最新バージョンかどうか。
 
 - 実施手順(優先度高)
- クライアント再起動(終了→起動)。まずはこれを最初に試す。
 - 設定の「同期の一時停止」→再開を実行。
 - アプリのキャッシュや動作が怪しければ再インストール、またはプロファイルの再作成。
 - 「ストリーム」モードでファイルが表示されない場合は、一時的に「ミラー」へ切り替え挙動を確認。
 
 - 注意点
- 大量ファイルを一度に同期すると長時間かかるため、初回同期や大量更新時は段階的に行う。
 
 
5 ファイル/フォルダー固有の確認とOS影響
- ファイル側チェック
- ファイル名に禁止文字や非常に長いパスがないか確認する。
 - 同期されないファイルが開かれたまま(ロック)になっていないか、または権限不足でないか確認する。
 - 同期対象フォルダーに大量の小ファイルや巨大ファイルが含まれていないか。
 
 - OS/環境の影響
- ローカルディスク空き容量を確認(キャッシュが使えるか)。
 - ウイルス対策ソフト、バックアップソフト、ファイル索引サービスがファイルアクセスをブロックしていないか確認する。
 - 最近のOSアップデートや既知の互換性問題の有無を確認する。
 
 - 対処例
- 問題のファイルを一時的に別フォルダへ移動して同期動作を確認する。
 - パスを短縮、名前を変更、または大きなファイルは分割して試す。
 - ウイルス対策のリアルタイムスキャンを(社内ルールに従い)一時無効化して検証。
 
 
6 ログ確認と上級トラブルシュート / 次のステップ
- ログと診断
- Drive for desktop の同期ステータス詳細を確認する(エラーメッセージをメモする)。
 - OS のイベントビューア(Windows)やコンソール(macOS)で関連するエラーを確認する。
 
 - サポート提出用
- 明確なエラーが出る場合はスクリーンショット・ログの保存を行い、Google Workspace 管理者または Google サポートへ提出する。
 
 - 管理者側で確認すべき点
- 組織の管理コンソールでのセキュリティ設定(IP 制限や API 制限)、端末管理ポリシー、共有設定やストレージ割当の状態を確認してもらう。
 
 
一次対応まとめ
- 別端末/別ネットワークで再現確認
 - Drive for desktop を再起動、同期一時停止→再開
 - サインアウト→再サインイン(またはリンク解除→再リンク)
 - 問題ファイルを隔離してファイル名・パス・権限を確認
 - ウイルス対策・VPN・プロキシ・ファイアウォールの影響を除外
 - ログのエラーを記録してサポートへ提出
 
なお、クラウドストレージサービス有料版は無料版より制限が少ないだけでなくセキュリティーや性能の面で有利なのが一般的です。
Dropbox は無料版でもファイルの同期が効率良く実行されます。
参考サイト:
Dropbox と連携し遠隔地のプリンターにファイルを自動印刷する。
https://caprint.bear.co.jp/dropbox/


